半年ほど前に、足のご相談に来て頂いた60代女性のお話。

足をチェックさせてもらい、今履いている靴のサイズがあまりに大き過ぎる事、靴の性能が足に合わない事、紐をきちんと結ぶことの重要性を伝えました。

その時は、総合的に判断してもらい、インソールのみご購入頂きました。

ホンマは靴も替えて欲しかったんですが、そこは強要できませんからね・・・

あとは、紐をきちんと結びましょう、とお話したんですが、どれだけの人が取り入れてくれるか・・・

半年後に来院頂いた時は、インソールを入れているのに、足が痛くなった、との事でした。

そこに脱がれた靴は紐を結んだまま置いてありました。

はい、そういう事なんですね。

インソールの機能を活かすも殺すも靴次第、履き方次第、なんです。

なんぼええのん買うても買うただけでは何の効果もありません！

その旨を再度説明させて頂き、靴もご購入頂きました。

どうせ紐をきちんと結べないなら、ファスナータイプの方が履きやすいと思いまして。

そして、靴もご購入頂いて、翌々日ぐらいに娘さんが来院された時に・・・

「母の足ですが、すごく良くなったそうです！」

との報告。

履き方次第でこうも変わるわけですよ。

食材も調理の仕方によって大きく味が変わるように、食材を生かすも殺すも料理人次第。

靴やインソールも生かすも殺すも履き方次第なんです。

子供さんなんかでも、運動能力の向上を目指すなら、きちんとした靴の履き方を指導すべきです。

それを抜きにしてバカみたいに練習ばっかりしても故障を生むだけです。

知識は質に繋がる大きな武器です。

量には限界がありますからね。

為末大さんのHPより『量で戦う癖』

量を否定するつもりはないですし、時には必要なんですが、何事ももっと考えよう、という話です。

基本的には一般の方もアスリートも一緒です。

求めるレベルや優先される機能が違うだけ。

軽自動車とF1カーみたいな感じですかね。

同じ車ですから。

人間も車も足元が大切という事で・・・

靴はきちんと履きましょね。

インソールなんて意味ない、って思ってる方、その前に、一度、ご自身の靴の履き方、選び方を見直してみては？？